
現在ではアドレナリンもエピネフリンも同じ物質の事を指しているが、ヨーロッパでは高峰らのプライオリティーを認めて「アドレナリン」の名称が使われているのに対して、アメリカではエイベルの主張を受けて、副腎髄質ホルモンを「エピネフリン」と呼んでいる。
現在、生物学の教科書・論文では世界共通でアドレナリンと呼んでいるのに対して、医学においては世界共通でエピネフリンと呼ばれている。「生体内で合成される生理活性物質」と言う捉え方と、「医薬品」という捉え方の違いからだが、日本では医薬品の正式名称を定める日本薬局方が改正され、2006年4月より、一般名がエピネフリンからアドレナリンに変更された。
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交感神経が興奮した状態、すなわち「闘争か逃走か」のホルモンと呼ばれる.動物が敵から身を守る、あるいは獲物を捕食する必要にせまられるなどといった状態に相当するストレス応答を、全身の器官に引き起こす。
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運動器官への血液供給増大を引き起こす反応
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心筋収縮力の上昇
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心、肝、骨格筋の血管拡張
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皮膚、粘膜の血管収縮
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消化管運動低下
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呼吸におけるガス交換効率の上昇を引き起こす反応
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気管支平滑筋弛緩
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感覚器官の感度を上げる反応
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瞳孔散大
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などであり、ヒトであれば一重に「興奮した状態を作るホルモン」としてよく知られている。
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アドレナリンは心停止時に用いたり、アナフィラキシーショックや敗血症に対する血管収縮薬や、気管支喘息発作時の気管支拡張薬として用いられる。有害反応には、動悸、心悸亢進、不安、頭痛、振戦、高血圧などがある。
心停止の4つの病態、すなわち心室細動、無脈性心室頻拍、心静止、無脈性電気活動のいずれに対してもアドレナリンは第1選択として長く使用されてきたが近年ではバソプレシンが救命率、生存退院率が共に上回ることが証明されバソプレシンに第1選択の座を譲りつつある。静脈内投与の場合、初回投与量は1mgである。血中半減期は3分から5分なので、3分から5分おきに1mgを繰り返し投与する。
また局所麻酔剤に10万分の1程度添加して、麻酔時間の延長、局所麻酔剤中毒の予防、手術時出血の抑制をはかることもある。
代謝はまずモノアミン酸化酵素によって酸化され、最終的にはバニリルマンデル酸として尿中に排泄される。
褐色細胞腫は副腎腫瘍の一つであり、多量のカテコラミンが分泌される疾患である。
エピネフリン 